「不眠症」になれば、病院に行くべきですか?

「眠れない(不眠)」というのは多くの場合、症状であって「不眠症」という特別の病気が存在するわけではありません。病気だと思うことで不眠という症状を増悪させることもありますので、あまりこだわらない方が良い場合もあります。しかし、心身や人生の不調の注意信号である場合もありますので、日常生活への影響が強いときは早めに対処すべきです。
「不眠」という症状の原因は多様で、複数の原因が重なっていることも多く、病院に行く前に、自分で解決できる問題がないかを検討することが大事です。自分で解決できない場合は気軽に専門医に相談すべきですが、その原因を探ることなく安易に睡眠導入薬を処方する医師に対しては疑問を呈するべきでしょう。不眠の原因としては、「不規則な生活習慣」「悪い睡眠環境(不適切な明るさ・騒音・温度・湿度・寝具など)」「カフェイン(コーヒー・お茶・チョコレートなど)の取りすぎ」「慢性的な飲酒」「不安や心配事」などの自分でもある程度対処可能なもの、「夜間の頻尿や痛み」「何らかの疾患の治療薬の影響」といった他の病気に関係するものなどがあります。睡眠に直接関連する病気としてレストレスレッグズ症候群睡眠時無呼吸症候群に注意が必要です。治療としては非薬物療法(睡眠衛生の改善など)、薬物療法(睡眠導入薬・精神安定剤・抗うつ薬の服用など)、他の病気の治療、睡眠に直接関連する病気の治療など、原因に従って違ってきますが、どういう原因であっても良い睡眠衛生(よく眠り、さっぱりと目覚めるための生活習慣上の工夫)を保つことが大切です。