寝ているときに息が止まっていることがあるといわれます 。自分では体の不調は感じないのですが、すぐに治療をしないといけないでしょうか。

最近、マスコミなどで睡眠時無呼吸症候群が取り上げられることが増えてから、「睡眠中に息が止まっている」と指摘されたときにこの病気ではないかと心配される人が多くなってきているようです。特に「無呼吸」という名称が、「呼吸をしていない→死ぬ」という連想に結びつき、「怖い病気」と思い込みがちですが、実際には、睡眠時無呼吸症候群(厳密にはのどの奥が閉塞して起こるものが大部分ですので、ここで取り上げているのは閉塞性無呼吸症候群のことです)は、「睡眠中に」「数10秒」「のどの奥が狭まって気流が遮断される現象」が「何度も起こり、そのたびに数秒、目がさめて睡眠の質が悪くなる」ことをその本質としています。「何十分も息が止まりきりになって死んでしまう」病気ではありません。
ポイントは、睡眠中にそういった無呼吸が「何度起こるか」です。睡眠1時間あたりに5回程度なら健康な人でも起こるとされており、偶然、そういう時期に目撃者がおれば、特に問題のない人でも「無呼吸がある」と言われてしまうことがありえます。もし、1時間に5回より多くあったとしても、1時間あたり10回の人と、60回の人とでは全くその重症度が違います。後者の人は、1晩中1分おきに目をさましていることになりますから、睡眠時間を多くとってもその質は悪く、結果として「眠っても眠ってもすっきりしない」「昼間妙に眠気が強い」ということになります。したがって、特に自覚症状がなければ、たとえ無呼吸があっても回数は少ないものと思われ、高血圧や狭心症といった他の病気も全くないのであれば、急いで治療をする必要はないでしょう。ただし、自分では眠くないと思っていても、ご家族や周囲の人から「以前より眠そうにしている」「よく居眠りをしている」と言われる場合は、睡眠障害を専門としている医療機関にご相談されることをおすすめします。