SLEEP 2008 報告

 ボルチモアで6月7〜12日に開催されたSLEEP 2008に参加しました。38度と暑いうえ、治安も悪く、快適とは言えないところでした。

 主として小児のセッションに出席しましたが、全体として、フルのPSGはやらない方向に来ているのではと感じました。質問票・アクチグラフ、肥満、うつなどの疫学調査などの発表が多かったです。

 Gozalらは小児のOSASは全身炎症疾患であると提唱し、将来的に診断基準をmajor (OAHI > 2, Nadir SpO2 < 90, 日中の眠気、学業不振、多動性、高血圧、夜尿など)とminor (CRP > 0.4 、IL-6 、HDLなどの血液検査、反復する中耳炎、頻回な上気道感染、扁桃肥大、アデノイド増殖など)の組み合わせにしたいという発表をしていました。これを使えば、日中の症状と診察だけで診断可能となります。

 OAHI というのは、Obstructive apnea hypopnea index です。小児では中枢性呼吸イベントをどの定義でスコアするかによって、AHIの値がかなり変わってしまうので、良い表現であると思い、私も早速使っております。ポスターでもOAHI を使った発表がありました。

 小児領域で他に、発達障害のセッションがあり、Cyclic Alternating Pattern(CAP)解析などの脳波解析の発表があり、興味深かったです。普段PSGの解析をしている時に感じる脳波の特徴を研究データとしてまとめる手法について、参考とすべき点が多かったです。

 展示ブースでは、home monitoring の機器が多く展示されており、頭に巻き付ける機器など色々なタイプのものがありました。学会発表もPSGを用いない研究が多く、今後、アメリカではPSGをやらない方向に行くのだろうか?と思いました。

大阪大学 子どものこころの分子統御機構研究センター 加藤 久美 記

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