第1回睡眠コーディネーター講習会に参加して

 9月、晴天の神戸六甲アイランドにて開催された「第1回睡眠コーディネーター講習会」参加報告記です。私は東京から参加させていただきました検査技師です。3年前、睡眠塾に参加したことをきっかけに睡眠の分野に携わっております。

 この講習会の参加動機について少しお話しさせてください。CPAP導入2年目の患者さんが、「こんな治療はもういい!今までの金を返せ!」と医師、医事課職員、業者相手に苦情を申し立てたことに始まります。「CPAPで困っている患者さんがいるから話を聞いてくれないかな?」と担当医師に言われ、火中に飛び込んでしまったのです。マスクが合わないと言い続けること2年近く、医師からは頑張ってくださいと励まされ、業者からは医師の指示がなければマスク交換はできないので・・・と言われ、両者の間でたらいまわしにされたと激高されていました。2年間に4人の先生が交代し、カルテに苦情は書かれているものの解決した様子は記載されていませんでした。「パーソナリティ障害だから仕方ない」では済まされないでしょ!!!と、立ち上がったのです(笑)。私たちに何かできないか?話しを聞く場に検査技師も参加したいと切に思っているときに、ISMSJのHPを見たのです。様々な現場で睡眠に関する相談や問題を扱う機会が多い者が対象ということは、私たちが求めているものが見つかるに違いないと、申し込みをさせていただきました。

 それでは、講習会の内容についてお話ししたいと思います。(前置きが長くなり、ようやく本題です)

 睡眠に関連した健康相談の実際、睡眠診療のプロセスに対する助言の実際という2つのテーマでグループワークがありました。グループワークって?と思われる方もいらっしゃるでしょう。相談者役、相談される役(ここが目指す立場です)、この二人を観察した第三者として意見を言う役に分かれて、ロールプレイングするのです。以前にクレーム対応研修で経験したことがありますが、実に学びの多い研修です。

グループワークの様子

 はじめの健康相談では、難しい睡眠の話はさておいて、「どうして?」や「困った」を出し合いました。なぜ研修会では眠くなるの?なかなか起きられないのはなぜ?子供が夜遅くまで起きているので困ってしまって・・・目覚めがすっきりしないの。など、聞かれたら困ってしまう内容のものもあったと思います。睡眠の知識があるがゆえに、当たり前のことをわかりやすく説明ができないのです。第三者には、言葉が難しいのでは?と評価されてしまいました。

 睡眠診療のプロセスに対する助言の実際では、CPAPの外来フォローやPSG施行時に患者さんと交わす内容を想定してのワークとなりました。検査技師として睡眠についてきかれたら、今まで研修会で得た知識を総動員して理論を展開します。検査の内容や治療の意義からモチベーションの向上、睡眠衛生についてまで熱く語れます。しかし、ここで学んだのは患者の気持ちに寄り添うことが最も大切だということです。寄り添うとは大げさですが、コミュニケーションスキルでいう傾聴と心情理解でしょうか?CPAPはいいとわかっていても、それでも続けられなくて困っている人がいるとしたら、その人の話を聞きながら本人が気づいていない奥に潜む問題点に迫っていく、そんな質問ができる(そこに迫れる会話スキル)ことが求められているのです。

 ロールプレイで感じたことは、自分の知識はまだまだなのに、それに当てはめて思い込んでいるということです。専門知識からくる思い込みが、患者背景を探る質問スキルの妨げになっていることを痛感させられました。

 くどくなりましたが、体験は本当にすばらしい経験になるということです。日頃、検査以外の現場に無縁の私にとりましては、大変有意義な研修会でした。グループワークの間にありました講義も素晴らしかったことは言うまでもありません。本当にありがとうございました。

 最後にむしのよいお願いですが、この研修会で出された質問&回答例(何通りもあった方が患者さんにあった答えが見つかる)がまとめていただけたら・・・とても嬉しいです。

最後は、講師を囲んで記念撮影をしました

 本当に最後に。この研修会のセールスポイントにもなっていることですが、この会のすばらしかったことを一つあげるとしたら、講師と生徒、生徒同士が大変近くに存在することだと思います。この会を通して輪が広がることを今後も期待して、報告記とさせていただきます。また、研修会でお会いできること、楽しみに頑張りたいと思います。

財)東京都保健医療公社 荏原病院 検査科  小林 真実 記